SAの後遺症、OCDと共存しながら楽しく生きようと模索中
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2017/03/18
13:18:44
「愚行録」という映画を観てきました。
あまり、内容を知らずに観たのだけど、妻夫木聡さん演じる主人公と、満島ひかりさん演じるその妹、光子にまつわるストーリーです。
バスに乗り合わせた人々の顔を外から窓越しに滑るように写していくオープニングシーンから始まり、次第に二人の兄妹の生い立ちや今おかれている状況が次第に明らかになっていきます。
最近特にドラマや映画でも取り上げられるようになった「虐待」は、経験した当事者にはフラッシュバックものの痛みを伴うシーンですが、私はいつも何故か食い入るように観てしまいます。
そこに自分を重ね、感情を共有することで少しは癒されているのでしょうか?
それとも、自分じゃない誰かがたとえ物語上であれ同じ体験をしおそらく同じような苦痛を感じている様を第三者として眺めることで何か気がす済むような錯覚を一瞬でも味わえるのでしょうか。
それは自分でもよく分からないです。
ここから、ネタバレ注意です



留置所のなかで満島ひかりさん演じる妹の光子が眠るシーンがあります。
彼女は子供の頃から父親に性虐待を受けていて、覚醒しているときの幻覚なのか、夢なのか、横たわる彼女の体の表面をおそらく大人の男性の手が這うように触れて行くシーンが有ります。
その手が二つになり、三つになり…、次第に増えてたくさんの手(だけ)が身体中を撫で回し続ける。
その幻覚らしきシーンを観ていて、
ああ、私がいつも感じているあの幻覚も、やっぱり体験したことのせいだったんだ…と腑に落ちました。
私の幻覚の中身は映画とは少し違うけれど、そういう状態には慣れっこになっていて、
ああ、いつものやつが始まっちゃったよ、面倒くさいなあ、嫌だなあ、
と無表情でやり過ごす感じと、光子の様子がまるで同じに感じられました。
さらにネタバレします



そして、光子が産んで育て、結局ネグレクトで死なせてしまった子どもが実は大好きな唯一の味方である兄との間に出来た子どもであったことが最後の最後にわかります。
二人が周囲から受けた数々の愚行と二人が犯してきた愚行と、それら全ての集大成のような最も愚かな行いであるその兄との事は、きっと光子が辿り着いた自分を救う唯一の方法であったように私には思えます。
きっと周囲からは理解されることのない、この兄妹の最大の愚行が、自分が辿り着いたかもしれないもう一つの運命だったように感じられとても切なく哀しかったです。

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