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moon

Author:moon
自己紹介

子どものころ性虐待を受けていました。
長い間、そのことを忘れたかのように普通に暮らしてきたのだけど、少しずつパンドラの箱を開けながら自分と向き合うことを始めています。
今はまだ途中ですが、さらに幸せになることを目指して明るい場所に向かって歩いて行こうと思っています。

はじめましてのご挨拶↓
http://moon5.blog41.fc2.com/blog-entry-185.html


私の生い立ちと長い自己紹介のサイトです。AC(アダルトチルドレン)についても試行錯誤した記録を残しています。↓
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dark side of moon

SAの後遺症、OCDと共存しながら楽しく生きようと模索中
2007年06月の記事

眠ってた衝動

急に電話があった
Xが来る
一人で来る
私が一人でいるこの家に
今日は体調を崩して寝込んでいるのに

私は服を着替えて
Xに渡さなきゃならないものを
紙袋に入れた

その紙袋を持って
玄関とリビングを行ったり来たりしていた

あと4時間
約束の時間まで

「出かけてしまうから、玄関のドアの取っ手に下げておくから」
そう言って電話してみることを思いつく

居留守を使って
家の中にじっと潜んで耳をそばだてている
自分の姿がうかぶ

嫌になった
そんなのは嫌だと思った

あと3時間

電話が鳴った

「少し早くいけるようになったから、今から出るみたいだから」
姉からだった

Xが車に乗って
こっちに向かってくる姿を想像した

紙袋を持って
…でもまた置いた

あと30分くらい?

鏡を見た
服を整えた
髪を整えて
「隙」というものがなんだかわからないけど
そんなもののかけらも見つけられないように

駄目だ
昨日からの嘔吐と痛みで
私の顔ときたら
凛とした表情とはほど遠い
隙だらけの
哀れな病人の表情

また紙袋を持って
玄関に向かう
リビングに引き返し
クリップを持って
また向かう

玄関の戸を開けて
外側の取っ手に紙袋を下げた
そして風でとばされないように
クリップでとめた

玄関の鍵を閉めた

そのとき

今日これから
またあの時と同じことを繰り返して
今度こそ立ち直れないほど
こてんぱんに自分をたたきのめしてしまいたいと
一瞬思った

そして次の瞬間我に返ったとき
その破壊衝動が
まだ私のどこかに残っていたことに驚いた

自分を恐ろしいと感じた
そうして
哀れだと思った
可愛そうに
と思った

自分を守りたくてこんなに怯えて
なのに
自分を傷つけたくてこんな衝動に駆られて

でも大丈夫
私はそんなものには負けないから
THEME:近親者による性虐待からの快復 | GENRE:心と身体 |

不自由な進歩

我慢ならない嫌なことが増えて
少し不自由になった。

嫌と言えば
誰かを不快な思いにさせる。

誰かを不快にさせることは
自分が不快になるよりずっとつらかった、以前は。

それは、全然「やさしい」ということとは別ものの
強いて云えば、おびえのような感情で、
「嫌」をなげつけれぱ必ず
跳ね返って自分にぶつかってくることを
いつのまにか学習し出来上がった癖のようなもの。


今は

誰かを不快にさせてでも
何が跳ね返ってこようとも
「嫌」と言わずにいられない。

動き始めた私の健康な心を
あの人達は知らない。

何故今まで出来たことが出来ないのか
何故それが進歩なのか
あの人達には、決して解らない。
THEME:近親者による性虐待からの快復 | GENRE:心と身体 |

命日に

先月の父の命日には
1つだけ小さなことを頑張ってみた。

母に
「『泊まって行きなさい』…ってもう、言わないで。
 Xが気持ち悪いの。
 同じお風呂には入れないし、同じ家で寝られない。」

と、伝えることが出来た。


どんな答えが返ってきても気にしない。
今日は、父の命日だから。
特別の日だから。
そう思った。

言い終わってかすかに微笑んだ。

…つもり。


「そんなの過ぎたことじゃない」

…でも、私は微笑むのを止めなかった。
少しだけ無理をしたけど、
それは少し前の「平気なフリ」とは違うし、
それよりもっとずっと前の、
感覚を鈍磨させていた自分とも違う。

ただ、
少し頑張った自分。

「過ぎたことだけど、死ぬまで引きずらなきゃならないと思う。」

もう一歩頑張ってみた。

そしてそこでブレーキをかけた。
頑張りすぎないために。

私が、大切に守った今日の微笑みを破壊しないために。
THEME:近親者による性虐待からの快復 | GENRE:心と身体 |